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キーワード一覧を追うのをやめて、自分の航路を選ぶ

自分が理解しているカテゴリから始め、頻出キーワードで実証済みの航路を見つけ、需要と競争を天秤にかけて、10日で判断を下すまでの手順をまとめます。

Anjin Radar

キーワードランキングは需要の地図です。自分の強みの地図ではありません。それを取り違えることは、個人開発者が「ちゃんと動くのに誰にも必要とされないプロダクト」にたどり着くよくある原因の一つです。

ここでは、私たちならどの順番で航路を選ぶかを書きます。

自分が理解しているカテゴリから始める

最初のフィルターは検索ボリュームではありません。そのカテゴリの仕事が実際にどう進むのかを、自分がすでに理解しているかどうかです。

一つの質問で自己診断できます。この問題を抱えている具体的な人を10人挙げて、その人たちが今どう対処しているかを説明できるでしょうか。「たぶん開発者」という曖昧な答えしか出てこないなら、これからカテゴリの学習とプロダクト開発を同時に始めることになります。どちらも思っているより時間がかかりがちです。

カテゴリを理解していることの価値は、キーワードツールには表示されません。

  • 何を削るかがわかる。 最初のバージョンでよくある失敗は、ワークフロー全体を薄く覆おうとして、肝心の1ステップが雑になることです。
  • 語彙がわかる。 買う側が実際に打ち込む言葉を知っているので、その語で上位に入れます。
  • 本物の不満と見かけの要望を区別できる。 フォーラムの機能要望には、誰もお金を払わないものが大量に混ざっています。

頻出キーワードは、実証済みの航路を示す

キーワードランキングからは、検索ボリューム、CPC、難易度、そしてその語にヒットしているサイト数がわかります。なかでも役に立つ数字の一つが頻度です。つまり、同じ語、あるいは近い派生語を、何個の独立したドメインが狙っているかです。

1サイトだけが狙っている語は、週末の趣味プロジェクトかもしれません。しかし、所有者が異なり、ローンチした年も異なる5つの独立ドメインが同じ語の周辺にページを作っているなら、話は別です。複数のチームが同じ需要を見ていて、その一部はすでに課金ユーザーを見つけている可能性が高いということです。当て推量というより、航路に近いものです。

頻度を読むときの注意点は二つあります。

  • 頻度が示すのは航路がありそうだということであって、自分の入る余地ではありません。 成長ランキングで、そのドメイン群が今も前月比で伸びているのか、5つとも横ばいなのかを確認します。実証済みで流入も拡大している航路がより有望です。実証済みでも縮小している航路は、検証済みの顔をした罠かもしれません。
  • CPCは第二の意見として使う。 広告主が実際に金を払っている語は、その先の意図がどこかで収益に変わっていることが多いと考えられます。ボリュームは中程度でもCPCが高い語は、ボリュームだけ大きく商用意図のない語より優れていることがよくあります。

需要と競争を、正直に天秤にかける

ウェッジのない需要は趣味です。問うべきは「カテゴリのリーダーに勝てるか」ではなく、「6か月以内に自分のものにできるサブ意図が存在するか」です。

具体的な確認方法を書きます。カテゴリ内の語をボリューム順に並べ、それぞれの上位3件が誰かを調べます。1ページ目がDR70以上のプラットフォームで埋まっているなら、ヘッド語を狙うのはやめて、修飾語側に回ります。

  • 片付ける仕事で切る(変換、抽出、レビュー、移行)
  • 入力の種類で切る(PDF、表計算、スクリーンショット、録音、リポジトリ)
  • 接続先のツールで切る
  • 役割やチーム規模で切る
  • 言語や地域で切る

競争は検索だけの話ではありません。既存プレイヤーが太い無料プラン、マーケットプレイスへの掲載、テンプレート集を揃えているなら、参入のハードルはランキングが示すより高い可能性があり、流通の計画はそれを前提に組む必要があります。

私たちの立場をはっきり書きます。広い領域で3番手を狙うのではなく、特定の1つの仕事で世界一を狙える航路を選ぶべきです。1人で取れるくらい狭く、月30ドルを払う人が200人いるくらいの広さがちょうどよいと思います。

新しいモデルのリリースが、新しい航路を開く

モデル能力の意味のある跳躍は、しばしば「そもそも実現できるのか」という問いをリセットし、既存プレイヤーを守っていた前提を弱めます。新しい航路はここに現れやすく、海図のなかでも書き換わりの速い部分です。

よく見られる仕組みは次のとおりです。

  • チームが必要だった仕事が、1つのプロダクトになる。 難しい工程をモデルが安定して担うと、残りはプロダクトデザインの仕事になります。
  • 新しい入力形式が市場になる。 スクリーンショット、音声、長い文書を読めるモデルは、その形式自体を新しい市場に変えます。
  • コストの変化が課金モデルを書き換える。 安く速い推論は、月額席課金しかなかった領域に、常時稼働型や成果単位の課金を持ち込みます。

この窓を捕まえるには、ニュースサイクルではなくモデルリリースのタイムラインを見ます。リリース直後の数週間は、トレンドキーワードやキーワードランキングに、まだ支配者のいない新しい語が現れがちです。その領域で早めに動くデモを出したサイトほど、上位に入りリンクを集めやすくなります。私たちの観察では、この窓は領域が混み合うまでの数か月程度で閉じることが多いです。

すべてのリリースが航路を開くわけではありません。判定は1つの問いに集約されます。先月は作れなかったのに今は作れるものは何か、そしてモデルが出る前からそれを求めていたのは誰か。

候補を絞り、期限を切って決める

週に1回、90分ほどで回せる手順です。

  1. キーワードランキングを引き、3つ以上の独立ドメインが狙っている語だけを残します。
  2. 自分が理解しているカテゴリに絞ります。 ここで半分以下になることもよくあります。
  3. 残った語を4つの問いで採点します。 3週間で本当に役に立つものを出せるか。今日すでに買う人がいるか(より劣る解決策に誰かがすでに払っている証拠があるか)。有料広告なしで届けられるか。12か月後も自分がこれを気にかけているか。
  4. 2つ残して、残りは消します。 15件の候補リストは、多くの場合、決めないための道具になってしまいます。

そのうえで2件それぞれに10日間の検証を回します。ランディングページと、1つの役に立つことだけをする無料の小さなツールを用意します。頼るつもりの経路から、狙いを定めた200人を連れてきます。測るのは登録数ではなく中心の行動です。アカウント連携、ファイル出力、ツールの2回目の実行などです。

私たち自身の目安では、200人のうち中心の行動を取ったのが5%未満なら、その航路を捨てて次に移ることを検討します。数字はカテゴリに合わせて調整してください。それは失敗ではなく、四半期のなかでも比較的安く手に入る情報です。

航路にあるサイトが本当に伸びているのか、ローンチの一時的なスパイクなのかを見分けるには、成長ランキングを読み違えないための実務ガイドが参考になります。

出発前に、判断と、やめる基準になる数字を書き残してください。航海日誌は、たどり着いた針路ではなく、自分がコミットした針路を記録していて初めて役に立ちます。航路の選択は、市場に対する賭けであると同時に、自分の注意力に対する賭けです。自分がユーザーであれる航路を選んでください。